動脈管開存症 (PDA)の外科処置について

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白石動物病院では20192月より新体制での循環器科がスタートし、心血管系手術実績を順調に積み重ねています。

 

2月から5月までの手術実施件数は以下の通りです。

・僧帽弁閉鎖不全症 5

・動脈管開存症 5

・門脈体循環シャント 1

 

今回は近年では数が非常に少なくなってきており希少とも言える動脈管開存症の手術が5件もありましたのでその病気についてご説明します。

動脈管開存症(PDA)は先天性の心奇形で、成長段階で悪化し亡くなることも珍しくないため、診断後できるだけ早期に手術での治療を行う必要があります。今回ご紹介します5月までに手術を実施したの5頭は、いずれも成長期の犬で、体重は1.02.7kg(平均1.6kg)でした。治療は手術で異常な血管を閉鎖させることですが、心臓近くの異常な血管を慎重に扱う必要があり、もし出血してしまった場合は高い確率で亡くなってしまう高いリスクを伴う手術です。当院では3か月の間に5件のPDA整復術を行い、すべての子が無事手術を終えてとても元気に過ごしています。

 

動脈管開存症に対する外科的治療を実施可能な病院は決して多くはなく、したがって外科的治療の提示をされないこともあるかと思います。外科治療について詳しく聞きたいと考える方はまずは当院にご相談下さい、担当獣医師松浦が対応させていただきます。

 

 

ポイント

PDAは早い段階での手術が必要

PDA手術はリスクを伴うため専門的な病院での治療が重要

・手術が成功すれば他の子と同じような生活をすることができる

 

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