犬の特発性てんかん

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特発性てんかんは、犬の発作の原因として最も多く見られるものです。
特発性とは特定できる原因が見つからない場合につけられる名称で、神経学的検査、血液検査、MRI検査などで異常が見当たらないものをこれに分類します。
特発性てんかんに対し症候性てんかんは低血糖や肝臓疾患など、原因が特定できるものを言います。猫では特発性てんかんは少ないと考えられています。

特発性てんかんの初発年齢は6ヶ月~5歳で、多くは2〜3歳までに発症します。
より若齢での初発は脳の奇形など、5歳以降の初発では脳腫瘍などの可能性が高くなります。

診断のため血液検査やレントゲン検査などで症候性てんかんの原因となるものを除外します。
発作の起こっていない時は神経学的検査に異常は認められません。
発作が起こると脳の損傷が起こるため間隔が2か月を切った場合、抗てんかん薬による治療を開始する必要があります。
また群発や重積発作を繰り返しているものでは脳損傷が進行してしまうため、抗てんかん薬による治療を開始する必要があります。
ただ一度だけの発作や2ヶ月以上の間隔で軽度な発作を起こす程度での治療は見合わせます。
抗てんかん薬の治療が必要な状態でも、治療薬に反応する場合の予後は良好です。