ホメオパシー

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ホメオパシーの現状について

(当院では扱っておりません)

ホメオパシーはドイツやイギリスで広く取り入れられている治療法でありますが、近年その効果はプラセボ以上の効果が認められなかったという報告が多く、公的保険対象から外すような状況へと大きく変化しつつあります。
ホメオパシーが科学的に明確に否定された為に、医療・歯科医療・獣医療関係者が治療に使用することは慎むべきとの日本学術会議会長談話(下部に掲載)に対し、日本獣医師会及び日本獣医学会は賛意を表し日本獣医師会会員、日本獣医学会会員に向けてその談話を紹介しております。
そして最後に、ホメオパシーについて十分に理解した上で自身のために使用することは個人の自由ですと締めくくっております。
ここではホメオパシーに関しての情報を掲載いたしますので参考にしてください。

 

 

世界の多くの国が否定 ホメオパシー

 

世界の医療分野

発祥の地であるドイツでは以前公的健康保険の対象になっていたが、ホメオパシーの効果について科学的根拠が乏しいことが一般的となったことから現在では対象外となっています。(私的保険ではまだ対象となっているところもあるようです)

オーストラリアの国立保健医療研究審議会はホメオパシーは効果は認められないと発表。

アメリカの国立補完代替医療センターはプラセボ効果以上のものではなかったことを伝えています。
今後も研究に資金を提供し続けることは決定されています。
アメリカのFDAは2016年11月乳児向けホメオパシー商品の利用中止と廃棄を勧告。

日本では『ホメオパシーは効かない』ということを日本学術会議、日本医師会、日本医学会が伝えています。

 

世界の獣医療分野

ヨーロッパ獣医師連合会(FVE)は2005年にホメオパシーのようなものは拒否すると明言。
オランダ王国獣医会議総会は2006年に、ホメオパシーを用いる獣医師グループの公式的な地位を打ち切ることに同意。
オーストラリアでは2007年にAustralian Vet .J.85:513-516.の誌上で『The end of veterinary homeopathy』掲載。
イギリスでは2010年ホメオパシーのノソードを対象に動物に対する効果のない代替医療取締りに乗り出すと宣言。

以上のような動きが世界の一般的な流れとはなっているものの、プラセボとしての効果を感じた人たちがホメオパシーの効果と判断し根強い支持者となるため、完全排除が困難であることが現状であるということも様々な国から伝えられています。

 

 

ホメオパシーについての日本学術会議会長談話

ホメオパシーはドイツ人医師ハーネマン(1755 – 1843 )が始めたもので、レメディー(療薬)と呼ばれる「ある種の水」を含ませた砂糖玉があらゆる病気を治療できると称するものです。
近代的な医薬品や安全な外科手術が開発される以前の、民間医療や伝統医療しかなかった時代に欧米各国において「副作用がない治療法」として広かったのですが、米国では
1910 のフレクスナー報告に基づいて黎明期にあった西欧医学を基本に据え、科学的な事実を重視する医療改革を行う中で医学教育からホメオパシーを排除し、現在の質の高い医療が実現しました。 
こうした過去の歴史を知ってか知らずか、最近の日本ではこれまでほとんど表に出ることがなかったホメオパシーが医療関係者の間で急速に広がり、ホメオパシー施療者養成学校までができています。
このことに対しては強い戸惑いを感じざるを得ません。
 
その理由は「科学の無視」です。

レメディーとは、植物、動物組織、鉱物などを水で
100倍希釈して振盪する作業を10数回から30回程度繰り返して作った水を、砂糖玉に浸み込ませたものです。
希釈操作を30
回繰り返した場合、もともと存在した物質の濃度は10の60乗倍希釈されることになります。
こんな極端な希釈を行えば、水の中に元の物質が含まれないことは誰もが理解できることです。

「ただの水」ですから「副作用がない」ことはもちろんですが、治療効果もあるはずがありません。
 
物質が存在しないのに治療効果があると称することの矛盾に対しては、「水が、かつて物質が存在したという記憶を持っているため」と説明しています。
当然ながらこの主張には科学的な
根拠がなく、荒唐無稽としか言いようがありません。 
過去には「ホメオパシーに治療効果がある」と主張する論文が出されたことがあります。
しかし、その後の検証によりこれらの論文は誤りで、その効果はプラセボ
(偽薬)と同じ、すなわち心理的な効果であり、治療としての有効性がないことが科学的に証明されています
英国下院科学技術委員会も同様に徹底した検証の結果ホメオパシーの治療効果を否定しています
 
「幼児や動物にも効くのだからプラセボではない」という主張もありますが、効果を判定するのは人間であり、「効くはずだ」という先入観が判断を誤らせてプラセボ効果を生み出します。 
「プラセボであっても効くのだから治療になる」とも主張されていますが、ホメオパシーに頼ることによって、確実で有効な治療を受ける機会を逸する可能性があることが大きな問題であり、時には命にかかわる事態も起こりかねません
こうした理由で、例えプラセボとしても、医療関係者がホメオパシーを治療に使用することは認められません。
 
ホメオパシーは現在もヨーロッパを始め多くの国に広がっています。
これらの国ではホメオパシーが非科学的であることを知りつつ、多くの人が信じているために、直ちにこれを医療現
場から排除し、あるいは医療保険の適用を解除することが困難な状況にあります
またホメオパシーを一旦排除した米国でも、自然回帰志向の中で再びこれを信じる人が増えているようです。
 
日本ではホメオパシーを信じる人はそれほど多くないのですが、今のうちに医療・歯科医療・ 獣医療現場からこれを排除する努力が行われなければ「自然に近い安全で有効な治療」という誤解が広がり、欧米と同様の深刻な事態に陥ることが懸念されます。
そしてすべての関係者はホメオパシーのような非科学を排除して正しい科学を広める役割を果たさなくてはなりません。
 

最後にもう一度申しますが、ホメオパシーの治療効果は科学的に明確に否定されています。
それを「効果がある」と称して治療に使用することは厳に慎むべき行為です。

このことを多く
の方にぜひご理解いただきたいと思います 

(平成22824日付 日本学術会議 金澤一郎会長 談話)