犬・猫とオメガ3脂肪酸

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犬猫に対するオメガ3脂肪酸について徹底的に知る

記載内容

動物用製品紹介        
オメガ3脂肪酸の効果     
オメガ6脂肪酸にも有意義な効果
オメガ3脂肪酸の由来     
オメガ3脂肪酸の安全性    
DHAはがん治療に有効    
亜麻仁油は効果的でない    

 

動物用製品紹介

 

動物用オメガ3脂肪酸
各種製品のご紹介

製品 1粒あたり含有量・価格 含有成分比率

アルジェオメガ
( 動物病院)(AHS動物サプリメント
オンラインショップ)

オメガ3脂肪酸95mg以上
(1粒 63円)
DHA40%以上・DPA7%以上

アンチノール
(獣医師処方)

オメガ3脂肪酸21mg以上
(1粒103円)
明記なし
モエギナール
(取扱いは動物病院のみ)

同アンチノール(業者談)
(1粒90円)

明記なし

クリルオイル
(ナチュラルハーベスト社)

オメガ3脂肪酸46mg以上
(1粒40円)

EPA13%・DHA5%

※横にスクロール出来ます。

当院ではアルジェオメガの他アンチノール、モエギナールのお取り扱いも可能です。

 

オメガ3脂肪酸の効果

最も知りたい事は・・・
オメガ3脂肪酸にはどのような効果があるのか

オメガ3脂肪酸の犬猫に対する効果は
ヒトへの効果と同じである

 

EPA・DHA

オメガ3脂肪酸は効果の点で現在DHAが最も重要で有名な成分となっています。しかしオメガ3脂肪酸と言えばEPA・DHAの順に頭に浮かぶ方が多いのではないでしょうか。その理由は魚油に含まれるオメガ3脂肪酸の主体がEPAであることに加え

EPAがオメガ3脂肪酸の医薬品として最初に研究されたからです

1970年代に発表されたデンマーク人とイヌイットの冠動脈疾患による死亡率の研究でEPAの効果が世に知られることになりました。
当初EPAの効果のみが知られ、オメガ3脂肪酸代表のようになっていますが、現在ではその他のオメガ3脂肪酸や一部のオメガ6脂肪酸の効果のほうがよりすぐれているということが判明しています。

 

EPA – 医薬品としての効能と用法

効能 用量
閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍 成人1回600mgを1日3回
疼痛及び冷感の改善 成人1回600mgを1日3回
高脂血症 成人1回900mgを1日2回又は1回600mgを1日3回

※横にスクロール出来ます。

 

DHA(EPAの次に話題になったオメガ3脂肪酸)

(当初話題になった効果)
頭が良くなる!

でもそれだけではありません・・・
その他数多くの効果が知られています。

 

 

オメガ3脂肪酸の効果

 

効果 脂肪酸の種類
がん予防・治療 DHA(下部参照)・DPA・DPA(n-6)
血栓の抑制 DPA・DHA・EPA
悪玉コレステロールの低下 DHA・DPA・DPA(n-6)・EPA
中性脂肪の低下 DHA・DPA・EPA
動脈硬化の予防 DHA・DPA・EPA
高血圧の抑制 DHA・EPA
学習能力、記憶力の向上 DHA
乳幼児の脳、神経の発達 DHA・DPA(n-6)
抗炎症作用、鎮痛作用 DPA(n-6)・DHA・DPA・ETA・EPA
関節リウマチ症状緩和 DPA(n-6)・DHA・DPA・EPA
抗アレルギー作用 DHA・EPA
アトピー改善 DHA・EPA
抗うつ作用 DHA
視力低下の抑制 EPA・DHA
血管新生抑制 DPA・DHA・DPA(n-6)

 

 

オメガ3脂肪酸、消費者庁の評価

(ヒトのサプリメントとして)

消費者庁食品の機能性評価モデル事業で
サプリメント11成分を評価

A評価はオメガ3脂肪酸のみが受ける

A評価
血管疾患リスク低減
血中中性脂肪低下作用
関節リウマチ症状緩和

B評価
乳児の育成、行動、視覚発達の補助

 

 

オメガ6脂肪酸にも有意義な効果

悪い印象が定着のオメガ6脂肪酸
それはオメガ6脂肪酸のアラキドン酸から
炎症や痛みを起こす成分が合成される事が
有名であるからです

1)ARA:アラキドン酸  

 

 悪いイメージを与えた作用

起炎物質プロスタグランジンを合成
起炎物質ロイコトリエンを合成  
痛みと炎症を惹起する

 

 実は良い作用も持っている

一般には知られていません!
抗炎症作用を示すリポキシンを合成

 

2)DPA:ドコサペンタエン酸

 

ドコサペンタエン酸はオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の2種類が存在
ここではオメガ6脂肪酸のDPA:ドコサペンタエン酸についてです

 

 消炎鎮痛作用

オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸の中で
最高レベル
であることが確認された消炎鎮痛作用

 その他の作用

中性脂肪低下、コレステロール低下など

 

 

 

オメガ3脂肪酸の由来

魚の油など、海洋生物のオメガ3脂肪酸の由来
それは微細藻類です!!

微細藻類がオメガ3脂肪酸を産生

微細藻類をプランクトンが摂取
(オキアミもプランクトンの仲間)
南極オキアミは海洋で採取する中で
最も汚染物質の少ないオメガ3脂肪酸供給源
(クリルオイル)

ミドリイガイはプランクトンを摂取
ニュージーランド産の貝を使用のため
クリルオイルの次に海洋汚染が少ない
(アンチノール、モエギナール)

魚類がプランクトンを摂取
汚染物質は獲れる海洋に依存
(魚油)

肉食魚類が魚類を摂取
(魚油)

魚類をアザラシなどの海獣が摂取
海洋汚染は最も濃縮
(ハープシールオイルなど)

 

無数の種類が存在する微細藻類がオメガ3脂肪酸の源
その種類を厳選し培養した製品が最も安全性が高く現在注目されている
(アルジェオメガなど)

 

 

 

オメガ3脂肪酸の安全性

 

オメガ3脂肪酸と言えば多くの人は魚の油が頭に浮かびますが、これからは藻類由来に変わってきます。
原料の安全性という点で最も敏感である赤ちゃんの粉ミルクに含まれるDHAなどのオメガ3脂肪酸は既に藻類由来に変わり、世界中の70%を超えるシェアーとなっております。
これは生物濃縮による体に良くない化学物質(公害物質)が最も少ない原料であるからです。

 

 

 

 

DHAはがん治療に有効

 

世界中の獣医師が腫瘍学の教科書として使用した書籍の著者が設立した財団(Special Care Foundation)が、がんを患う動物に藻類由来のオメガ3脂肪酸のDHA(ドコサヘキサエン酸)を使用してあげるべきであると言うことを伝えています。
以下にその財団のホームページに掲載されていますオメガ3脂肪酸とがん・腫瘍の記事を紹介いたします。
がん・腫瘍に苦しむ動物たちの為に参考にしていただければ幸いです。

 

掲載されている記事の要点

DHAはヒトでは周知で、犬・猫のがん治療にも有用
DHAはがん予防にくわえて、進行、再発も遅らせる
DHAはがんの化学療法と放射線治療の効果も高める
DHAは海洋汚染物質のない藻類由来を使用すべきだ

 

スペシャルケアー財団の使命
(アメリカの獣医腫瘍専門医が設立)

 

種を超えた動物、特にヒト、犬、猫は近似であると考えがん治療の研究開発をするオメガ3脂肪酸が、がんを患った動物にさまざまな効果を現す事は、今まで魚油由来のDHAの投与によって実験が行われて来ました。
しかし魚油しか利用できなかった2000年前後の時代とは違って、最近では生物濃縮による海洋汚染物質のある魚油に代わり、汚染の極めて少ない南極オキアミや、純粋培養によって汚染物質の全く含まれない微細藻類(マイクロアルジェ)由来のDHAが利用されるに至り、重金属、農薬、放射性物質による汚染を疑われる魚油由来のオメガ3脂肪酸を避けて、汚染が全くない微細藻類由来のDHAを使用するべきであるとDr.Gregory Ogilvie は述べています。

 

 


CANCER  OUTCOMES  MAY  BE  IMPROVED  BY  DHA
がんの治療成績はDHAによって良くなるであろう

 

Special Care Foundation創立者のGregory K. Ogilvie博士は、DHAドコサヘキサエン酸の治癒特性に関する研究に不可欠な人物であります。

DHAドコサヘキサエン酸は、オメガ3脂肪酸です。
サケや、冷水域に生息する脂肪の多いその他の魚に多く含有されますが、近年の調査で深海に生息する藻類がより多くを含有することが示されています。 
藻類由来のDHAは通常、藻類を食べる冷水域の魚に見られる毒素がありません。
Special Care Foundationを通じた最新のがん研究では、DHAががんの成長抑制や転移を抑制するなどがん患者に著しい成果をあげています。
私たちの体は少量のDHAしか産生できないので、食事やサプリメントから必要量を摂取する必要があります。
西洋人のほとんどの人々は、毎日の食事ではDHA摂取できていません。
がんに罹患した女性、男性、猫、犬はすべて、良質のDHAの供給で恩恵を受けることができます。
がんは世界中の犬、猫、そして女性に対し罹患率と死亡率の高い疾患です。
がん治療の最終的な目標は、治癒すべきがんを見つけ出せない根治状態であります。
高悪性度のがんでは、通常、手術、化学療法、放射線、そして最近の分子療法を組み合わせて行います。
何十年もの研究と高額研究費をかけても、高悪性度のがん治療はいまだなし得ていません。
幸運なことに、新旧の治療法にオメガ3脂肪酸のドコサヘキサエン酸(DHA)を加えることにより、QOLの向上および延命をもたらしたという新事実があります。
カリフォルニアの獣医専門医(CVS)Angel Care Cancer Centerに協力するサンディエゴの薬科、外科、放射線科、腫瘍科の獣医師によると、がんの進行を防止する補助療法として化学療法と放射線療法の効果を高めるためにDHAを使用し、患者の体にがん細胞が広範囲に転移増殖するのを防いでいます。
以下の情報は、仮説と結論を裏付けます。
多くのがん患者は、DHAの恩恵を受けることができます。
DHAは重金属や有機リン酸塩(農薬である殺虫剤)の汚染の可能性があるため、魚油ではなく藻類由来であるべきです。

藻類由来油投与量

小型犬・猫:毎日200mg、中型犬:200mgを1日2回、大型犬:200mgを1日3回、超大型犬:200mgを毎日4回投与

•化学療法と放射線療法の有効性を高めるために、がん患者にDHAを投与する必要があります。
•DHAは放射線療法の放射線障害を軽減するために処方されるべきです。
•ビタミンEやビタミンCなどの抗酸化物質は、DHA、放射線療法、化学療法剤を投与された癌患者に投与しないでください。

 

 

DHAおよび遅延によるがん抑制効果

 

CVSエンジェルケアがんセンターでのドコサヘキサエン酸などの脂肪酸の使用は、がんの発症率または発生率を低下させることで、無病のインターバル(がんの症状やがんの証拠のない時間)、生存率および生活の質を向上させるように設計されています。 「遅延によるがん予防」として知られているこの概念は、最近認識されており、以下を含むいくつかの治療薬の成功の背後にある重要なメカニズムです(Lippman and Hong、2002)。

•タモキシフェンは、ヒトの乳癌リスクを有意に減少させることが示されている。
•レチノイドとインターフェロンアルファは犬、猫、ヒトの頭頸部がんリスクを減らす。
•非ステロイド系抗炎症薬は、ヒトの結腸直腸癌、イヌおよびネコの移行上皮がん、およびイヌおよびおそらくネコの扁平上皮がんの転移成長を遅延または減少させる。

臨床的がん化学予防としても知られているがんの成長および発達の遅延は、恒久的または絶対的ながん予防が達成されるまでは貴重な臨床的ツールであります。
DHAはがんの発生を遅らせる貴重な成分であり、がん化学予防薬としてのその価値を探り、放射線と化学療法の効果を高める成分です。

 

 

DHAとがん:エビデンス(根拠)

 

過去10年間、フランスの研究所、コロラド、そして現在カリフォルニアのエンジェルケアがんセンターの研究所が、がん再発遅延に関連する食物脂質の探索に携わっています。
DHAのような食事中の脂質は、乳がんおよび前立腺がんを含む多くの種類のがんの成長に影響を及ぼすようです。 (Franceschiら、1995; Bragaら、1997、Fayら、1997、Thompsonら、1996)
フランスのグループは、限局性乳がんのプレゼンテーションを受けた女性の群から、過去どれだけ多価不飽和脂肪酸を摂取したかのバイオマーカーとして手術中に脂肪組織をサンプリングし調べました。(Bougnoux et al。、1994)
彼らはオメガ3脂肪酸の上昇を発見し、特にDHAがより高い無転移生存と関連していること、腫瘍成長または増殖を抑制させることによって転移を潜在的に遅延させる可能性が示唆されました。さらに、悪性または良性の乳腺腫瘍の切除手術時に得られた乳房の脂肪組織の脂肪酸組成を比較する症例対照アプローチを用いて、フランスのグループは、α-リノレン酸およびDHAはともに乳腺がん発生リスクを下げることに関係したことを見出しました。(Maillard et al、2002)
彼らはまた、ラットの乳腺腫瘍の実験系を用いた乳腺腫瘍増殖に対するオメガ3脂肪酸の役割を調査をしました。
フランスのグループは酸化物質あるいは抗酸化物質との相互作用によって起こる腫瘍増殖において脂肪の酸化的分解プロセスの基質である脂肪酸、オメガ3脂肪酸の影響を研究しました。
彼らは、ドコサヘキサエン酸を含有する魚油の形の食物オメガ3脂肪酸が腫瘍発生を阻害することを見出しました。
さらに、この腫瘍の成長阻害は、抗酸化物質のビタミンEの非存在下で最も明白です。腫瘍の成長阻害は、酸化物質の存在下でオメガ3脂肪酸が与えられた場合にはさらに大きかった。(Cognault et al、2000)
摂取する脂肪酸が少ないときこれらの効果は見られませんでした。
これらのデータは、酸化されたオメガ3脂肪酸が腫瘍増殖の阻害的役割を有し、抗酸化物質および酸化物質とオメガ3脂肪酸との相互作用の重要性を強調していることを示唆しました。
DHAなどのオメガ3脂肪酸が、腫瘍構成のいくつかの段階に関わることが、ますます増える私たちの研究や他者の研究に基づくデータからも示唆されます。 

オメガ3脂肪酸DHA:
1)腫瘍の血管形成(血管新生)を阻害する
2)いくつかの上皮細胞株における細胞増殖を阻害する
3)腫瘍細胞死の割合を高める
4)放射線および化学療法によって引き起こされる癌細胞死の効果を高める脂質過酸化(細胞膜の脂質から遊離ラジカルが電子を抜き取り、細胞損傷およびフリーラジカルの生成をもたらすプロセス)を誘発する。 この効果は、ビタミンEによって著しく減少する。
5)がんにおけるシクロオキシゲナーゼ-2の発現を抑制し、したがってがん細胞の増殖を減少させる。
6)NFκB活性化およびbcl-2発現の抑制により、がん細胞のアポトーシス(がん細胞死を引き起こすプロセス)を可能にする

 

 

DHAと化学療法

 

DHAのような食事由来の脂質は、活性酸素発生抗がん剤に対するがんの感受性を変化させることが示唆されているため、Angel Care Cancer Centerの一部の患者の治療のなかに組み込まれています。
例えば、リンパ腫のイヌをドキソルビシンによる化学療法に加え、オメガ3脂肪酸を魚油の形で補充した飼料を投与した場合、血液中のドコサヘキサエン酸のレベルと無病期間の改善との間に正の相関性が認められました。(Ogilvie et al、2000)
同じ無作為研究デザインを用いた別の研究で、転移性が高く極めて悪性度の高い腫瘍である血管肉腫のイヌの、ドキソルビシン化学療法にオメガ3脂肪酸を組み合わせた場合無症候期間を延長することの有効性が評価された。 オメガ3脂肪酸と無病期間との間に統計的に有意な正の相関がありました。(Richardsonら、In press)
NMU誘導性乳腺腫瘍を有するラットにおいても同様のアプローチが用いられました。
私たちは、魚油またはDHAによる栄養補助食品が、飽和脂肪酸による栄養補給と比較してアントラサイクリンに対する乳腺腫瘍の感受性を増加させることを発見しました。(de Poncheville et al。、2000)
DHAは多価不飽和脂肪酸の中で最も高度な不飽和であるため、細胞毒性薬物に対する癌細胞の応答の増強を行う分子のメカニズムのように、脂質の過酸化反応が働くことが疑われました。
乳房腫瘍を有するラットに与えられた食事にビタミンEを添加すると、アントラサイクリンに対する腫瘍感受性に対するDHAの増強効果が消滅しました。 (de Poncheville et al、2000)。現在までに行われたすべての研究において、食事変化に関連する一時的な胃腸の障害以外の臨床的に有意な毒性はありませんでした。(Ogilvie et al, 2000, McNiel et al, 1999, Swaim et al, 1989)

オメガ3脂肪酸の安全性および有効性に基づいて、犬の自発的発生癌の治療のためのオメガ3脂肪酸、特にドコサヘキサエン酸が有効であると定義することは妥当と思われ、 無作為化ヒト臨床試験におけるその使用に対するエビデンスを提供しています。

 

 

DHAと放射線療法

 

放射線療法は現在、鼻腔がんを含む多くの限局性悪性腫瘍に対して最も有効な治療法です。
エンジェルケアがんセンターでは、放射線療法の副作用を最小限に抑えながら、放射線の有効性を最大限にする方法を特定するための研究が進められています。
正常な組織損傷を最小限に抑えるために評価されている薬剤の中には、ドコサヘキサエン酸およびエイコサペンタエン酸のようなオメガ3脂肪酸があり、これらは細胞膜に容易に取り込まれ、炎症および炭水化物の恒常性が崩れるのを抑えます。
組織学的に鼻腔がんと診断された12匹の犬を対象とした研究では、DHAを含むニシン魚油を実験食とし、トウモロコシ油を含む対照食としてそのいずれかを与え、すべての犬にメガボルテージの放射線を照射しました。
その研究のデータは、魚油とアルギニンを補給した食事を摂食することは、鼻腔がんを有する犬の放射線障害を減らし、生活の質が向上することを示唆しました。
多価不飽和脂肪酸による放射線に対する腫瘍の感受性について研究されています。( Vartak et al,1997,1998)
化学的に誘導されたラット悪性星細胞腫細胞株にγ-リノレン酸(GALA)またはオメガ3脂肪酸(EPAまたはDHA)で栄養補給した後、放射線を照射するというin vitroの反応を研究したところ、 オメガ3脂肪酸が放射線誘発細胞の細胞毒性を増強することを見出しました。Colasら(2003)は、ドコサヘキサエン酸によるラットの原発性乳腺腫瘍の放射線への感受性が向上したことについて報告しています。
オメガ3脂肪酸が腫瘍細胞の放射線に対する感受性をあげているときに腫瘍化していない細胞の放射線に対し感受性の増加がないことは重要な論点です。
いくつかの研究は、オメガ3脂肪酸が正常組織を放射線に感作させないことを示唆しています。
例えば、電離放射線はROSを生成するので、Sprague-Dawleyラットにおいて乳腺腫瘍がN-メチルニトロソウレア(NMU)によって誘発されたモデルを用いて、食餌性DHAが乳腺腫瘍を放射線に対して感受性を上げるかどうかを確認するための研究を開始しました。
この研究では、食餌性DHAが乳腺腫瘍を放射線に対し感受性を上げたことを示しました。
ビタミンEの添加は、DHAの有益な効果を阻害し、この効果は過酸化脂質に対する酸化的損傷が介在している可能性があることを示唆しています(Colas et al、2003)。

 

亜麻仁油エゴマ油のαリノレン酸は効果的ではない

オメガ3脂肪酸を多く含むとして知られる亜麻仁油やエゴマ油の主たる成分はαリノレン酸です。

αリノレン酸が健康に対し有効な効果を示すためには、体内で何度も変換されエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)になる必要があります。

α -リノレン酸

ステアリドン酸

エイコサテトラエン酸

エイコサペンタエン酸

ドコサペンタエン酸

ドコサヘキサエン酸

国際脂肪酸・脂質研究学会(ISSFAL)は2009年にαリノレン酸が体内でエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)に変換されるものの、その比率が非常に低いことを伝えています。
近年医学領域では、がんや腫瘍に対するQOL向上のために高濃度DHAの摂取を積極的にすすめていることからもわかるように、直接的にしかも強い効果を示す成分はDHAであるのです。
犬と猫のがんや腫瘍に対する効果もヒトと同じ認識であることが、アメリカのスペシャルケアー財団の発信するホームページでも確認されます。