胃拡張捻転症候群とその予防手術

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グレートデンの胃腹壁固定術が、異なる飼育者より立て続けに依頼があり同じ週に2件の手術が予定されました。
そこで今回は胃拡張捻転症候群とその予防となる胃腹壁固定術を紹介します。

 

胃拡張捻転症候群

胃拡張捻転症候群は名前の通り胃が捻転を起こし、胃内のガスが排出できず、胃の過剰な膨大により激しい痛みや循環不全等を引き起こす緊急疾患です。
速やかな対応を行わないと短時間で生命を脅かすことになってしまいます。
胃拡張捻転症候群は、大型犬や胸の深い犬に多く、小型犬や猫に起こることは非常に希とされていますが、小型犬・中型犬での発生も経験しております。
この、急を要し重大な事態につながる胃拡張捻転症候群を予防することができる手術が存在します。

 

胃腹壁固定術

胃腹壁固定術は胃拡張捻転症候群を予防するための手術です。
当院では今までにグレートデンをはじめ多くの胃拡張捻転症候群の緊急手術と、胃拡張捻転症候群予防のための胃腹壁固定術を実施致しております。

画像は胃腹壁固定術を実施中で左右の手の間にチラッと見えているのが胃です。

本手術は、腹腔鏡によって実施する方法もありますが当院では行っていません。
腹腔鏡によって手術されたグレートデンが胃拡張捻転症候群となった例を経験しており、腹壁への固定を強固にする必要が有ると考えているからです。

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