2018-02-18
溶血性レンサ球菌感染症
2種類の細菌が生えた
どこがおかしいのかよく判らないが、元気消失したということで来院され、身体一般検査及び超音波検査によって前立腺炎が疑われました。
前立腺液を採取し院内において培養検査および感受性試験を実施しました。
検査翌日にはベータ溶血を示す小さな菌の集塊(コロニーといいます、グラム染色で陽性でした)と灰色で目玉焼き状の菌の集塊の2種類が培養されました。
感受性試験
引き続き、どの抗生物質が効くかの試験を実施しました。
全ての抗生物質が前立腺に届いてくれる訳ではないので、前立腺に届くことが分かっている抗生物質を染み込ませた濾紙でできた円盤(感受性ディスク)を7種類選択し感受性試験を行いました。
小さいコロニーを作った菌の半日後の状態です
目玉焼き状のコロニーを作った菌の半日後の状態です
この結果によって2種類の菌を同時にやっつけることができる抗生物質の種類を選択することが出来ました。
このように院内の細菌検査は最短の時間で効果のある抗生物質が選択出来ます。