猫の肺指症候群

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肺に腫瘍が発生した場合、犬と猫を比較すると転移病巣の発現部位に大きな違いがあります。
犬は肺組織やリンパ節転移が多いのに比べて、猫は全身転移が多いと言われています。
猫の全身転移の中でも好発する転移部位は指で、特に第3指に転移病巣が認められます。
したがって猫の肺腫瘍の症状で最も多いのは咳や呼吸困難ではなく跛行です。
その他に腎臓、心臓、筋骨格などに転移がみとめられることもあります。

猫の指に腫瘍が発生した場合、87%が肺からの転移性であり、その他は扁平上皮癌であったことも報告されています。
つまり指に腫瘍が認められた際、ほとんどは転移により出来た病巣であるということです。

猫が跛行している場合、一般的には咬傷や骨折等の外傷、異物、血栓症などの鑑別をする必要ありますが、原発性肺腫瘍の転移も常に考慮しなければなりません。
跛行の原因がわからず長時間が経過し当院へ転院してきた例で
、四肢のほとんどの指先に転移病変が形成され、胸部レントゲン検査で巨大な肺がんが発見されたという症例を経験しております。